おしらせ

おしらせ

6月

梅雨に入るはるかなる世を見詰めつつ

水無月6月。
うつうつとなにも目にうつらず心もなびかずひらかないままにひと月余りも、刈り取られたままの夏草みたいに過ぎ暮らしているうちに、ある朝庭に出ると梅雨の気配。

くちなしの花の匂いには体温と体臭があって、あたたかいやわらかな掌で後ろからしずかに顔をおおわれる感触を覚えるのも、これはいつの間に刷り込まれた感傷だろうか。秋に匂ってくる金木犀にしても、実在しないはずの記憶を喚起する花の香というのは、なぜ背後からふいにやってくるのだろうか。

花鋏をひさしぶりに取り出して、つぼみのついたくちなしの枝に鋏を入れて、カメラを持って、いまだ荒れたままの茶庭にはいり、小雨模様のなか撮影を再開してみる。

目と手だけになれるというのはなんてすばらしいことだろう。

泣くのがいやさにわらいそうろう とか。

不在拝。

●『花の会』『花の教室』は、会場の安全が確認されしだい再開する予定です。
詳細は決まり次第、HPにてお知らせいたします。

5月

五月朔日 晴れ。
一斉にひらいた木香バラが春の気まぐれな雨に溶けて大量の花弁を落とし、和毛で白く濁った琵琶の新緑が赤茶けて干からびた古葉を押しやるように散らし、竹林は痩せた巡礼の痩せた杖の行列であり、音のない無数の拍手みたいに楠の落ち葉が街路のアスファルトや木洩れ日の山道をうずめる、新と旧とがまじわり入れ替わる季節。
明るい空気と木陰自身は汗をかかないのだろう。
グラッペリのバイオリンとサティのピアノのためにあるかのような光と風。赤い襷に菅の傘。

4月には幾つものイベントが屋根瓦と一緒にこわれてなくなりました。
街なかの至るところは天下一武道会の試合後の会場のようでもあり、花の会や教場としている茶室のすべてが多かれ少なかれ被害をうけており、残念ながら今月は花の写真を更新することが出来ませんでした。
芸事にたずさわる人間としては、こういう時にこそと、昨日まで撮影の機会を見てはいたものの ねぇ。

ともあれ、折を見て順次HPを更新していけたらと考えていますので暫しお待ちを。

ちなみに、残念ながら、店もセンセーも元気です。

心配いただいたすべての皆さま、本当にありがとうございました。
ひとまずは御礼と報告のみこのような形で失礼いたしました。

坂村岳志

4/28(木) ●『花の会・4月』と連休中の営業について。 地震の影響により、立田自然公園が入園禁止中のため、今回の花の会は中止となりました。

「さかむら」は、連休中も祝日に関係なく通常営業です よ。

 

4/1(金)
みなさま。

閏年には梅の実がならない とか、寒波の年にはカマキリは樹上高くに卵を産む とか聞きます。
拙庭のニホンミツバチも今春にはまるで分蜂(巣分かれ)をせず、何の予兆だろうかと心配していたらば、今回の地震なんでした。

で、まずは、さかむらは無事に暮らしています。
店も自宅にも、さし当たり何も割れたものもありませんでした。
もちろん、友人知人には被害が多く見受けられ自分ひとり喜んでいられるわけでもないのですが。

ともあれ、一週間が絶ちましたが、そんなところです。
たくさんのメールや電話をいただき、可能な限り返信をしているつもりですが、遺漏もあると思いますので、取り急ぎこのお知らせにて返信の代わりとさせて頂きます。
失礼しました。

それと、みなさま本当にありがとうございます。

さかむら

4月

泡立つような桜の開花を待つことなく、池畔に群れていた鴨たちは水音を聴かせもせずにいつの間にやら姿を消していて、アオサギの悲鳴に似た鳴き声ばかりが水面を揺らし、竹藪の向こうでは我が世の春とばかりのウグイスの名調子ぶりに筍掘りの手を休めて藪を見上げる闌の春。

記憶の中にある桜がいちばん美しいのだと知ってはいるものの、しかし春愁のせいか酔いのためだか、それがいつの何処の桜であったのかはまったくまさぐりようがなくて、結局今年もまたカップ酒をコートのポケットで温めながらいそいそと花見に出かける浮世の四月。

夜来風雨声 花落知多少 とか。

お知らせ2つ。

●『花の出稽古・福岡』
福岡市薬院のギャラリー「望雲」にて、
4月16(土)・17(日)。
前回は異例の大雪にも関わらず皆さまありがとうございました。
今回は桜吹雪もやんでいる頃でしょう。

●『花の会・4月』
4月30(土)・5月1日(日)。

茶庭の苔も最近本当に美しい。
連休中、大人は静かに茶室で過ごして戴けると嬉しいです。

不在センセー拝

3月

逃げる2月 とは知りながらも、久しぶりに風邪をひいて布団をかぶって寝込んでいるそのうちに、2月というやつは何もくすねるものがみつからなかった掏摸の後ろ姿で遠ざかり、足音をたてず夕暮れの街角の路地裏にすでに消えたあと。

あれよと弥生3月。

ちんちんとストーブの上のやかんがたてる音に、延びだした午後の日差しが柔らかく永くまとわりつき、梅の花びら散り敷く黒土のそこここに春草は萌えだす、都こんぶとワンカップで歩く早春賦。

春は名のみの風の寒さよ。

皆さまにおかれましては御自愛下さいますよう に。

以下 お知らせ2つ。

●『花の会・3月』
今月は26(土)・27(日)

2月の会にはたくさんの御参加ありがとうございました。
今月もお会いできたら嬉しいです。

●『花の出稽古・福岡』
福岡は薬院のギャラリー「望雲」にて、
4月16(土)・17(日)

不在拝。

 

2月

霜のおりた山道も街のアスファルトも、森の木立も路地裏の電信柱も、庭の水仙も舗道の寄せ植えプランターも、なにやらもあれやららもが、久しく会ってはいない親友の訃報をうけた人の面もちで佇んで見える節分前の1月晦日。

ゆらゆらと沼面に浮かぶ渡り鳥や、切り裂くように林を移動する山鳥や、おはじき遊びみたいなセキレイとは別に、枯田や浅瀬に屹立する純白の鷺の姿にだけ、かたく暗く固まった霜のおりた晩冬の目と心を啓かされる春の隣り
鬼はそと 鬼はそと。

●『花の会・2月』 2月27(土)・28(日)。
暖かくしてお出かけ下さい。

さかむら

 

1月

あけましておめでとうございます。

不思議と暖かだったお正月をさすがに食べ飽きたおせち料理と一緒にぼちぼちトイレに流して、静かに消え入り始めた新年気分もそろそろ切り替えて、いよいよあらたまった様子の一年をいいかげん始めようかどうしようかと布団から鼻っ面を出し始める今日この頃。古賢曰わく「過去はうんちである」云々。

ともあれ。昨年末は、熊本市内早川倉庫での「花の会・ライブ」では、たくさんの方々にお集まりいただきました。本当にありがとうございました。
今となっては無事に終わって安心してはいるものの、当日はああ見えて極度の緊張状態にあり、ご挨拶申し上げそびれた方も多かったと思います。後ればせながらこの場を使いお詫び申し上げます。

さて。年のはじめのお知らせ2つ。

●『花の出稽古・福岡』
1月23(土)・24(日)。
福岡市薬院のギャラリー「望雲」にて。
毎回、時間が足りなくてバタバタなので、回数を減らして時間を長くしてみました。お申込みはお早めに。

●『花の会・1月』
1月30(土)・31(日)。

やはり、いつものこの会あってこその熊本暮らし。
初めての方もそうでない方もお誘い合わせのうえ、暖かくしてお出掛け下さい。

旧年の 足跡すでに 凍てゆるむ
とか。

今年もよろしくお願いいたします。

不在庵さかむら拝。

おしらせ2015