
2021年1月
つめたくてかたい冬の暁闇にかぁかぁと明けカラスが朝をつげてじゅくじゅくじゅくと雀が鳴きながら瓦屋根からはいだしてきてじゅくじゅくじゅくがちゅんちゅんちゅんに変わる頃に空があらかた明るんでくるので眠ってばかりもいられなくなって鳥とはちがう人間は寝ておきたそのままの姿では1日をむかえることのできないもどかしさに布団からぬきあしさしあしはいだしてあれを脱いでこれを着てしているうちにヒヨドリムクドリがそろばんを奏でるようなにぎやかさで庭先をゆきすぎてそうした頃には朝焼けが朝日になっているものだから出遅れた気分になるのでいつも通りのいつもの時間に床をあげるのだけれど森ではない町中がやけに森閑としているのはなんだろうと考えて、本日は元旦なり。
年の始めのためしとて年末についた餅を晦日に買ったビールで早朝からいただくのは期限内に支払いをきちりとすませたような誇らしさというか何やら晴れがましい気分になるものでそんなことはなんにも自慢にはならないのは皆さまご承知のとおりでしょうが元旦の朝の焼きたての餅をお醤油につけたときのパリパリとした音とビールのプシュしゅわしゅわの晴れやかさこそはおわりなき世のめでたさよ。
以下、お知らせ。
●『熊本日日新聞連載』
あれれ。いつだったかしらん。たぶん月末の月曜日です。
カレンダーもスケジュール帳もスマホも無いのですみません。でも書きまあす。まずは原稿用紙買ってきまあす。
●『かとうゆめこ展・声』
~1月11日(月)。
会期中はたぶん休まず営業しまあす。それくらいよい絵なのです。
というわけで、今年もあちらやこちらでたくさんの方々にお会いできますよう に。
不在庵通信正月号。
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